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きんたさんとみなみさん

みなみさん

我が家に里子にきてくれていたみなみさん、三羽のシルバーきょうだいのおかあさん文鳥が亡くなりました。

左がみなみさん。右はきんたさん

四歳のときに事情があって里親さんのところから我が家に来て約三年、今年七歳でした。
七歳と言えば文鳥さんでは高齢に入りますが、十歳超えが珍しくない我が家の文鳥さんとしては、まだまだ若いという感じの年齢です。

調子を崩す前日まで、お取り寄せのおやつ野草の種パギマグリーンなどをおいしいおいしいとピャッピャいいながら嬉しそうに食べ、とてもご機嫌でとても元気でした。

調子を崩した日は元気だったものの、なんとなく顔に疲れがあるかな?という感じで、いつもの食欲に少しだけ翳りがみえ、水を多く飲むようにみえたので悪い予感がして思い切ってつかまえおなかを触って調べてみたところかなり痩せてきているのに気づき、すぐ病院で受診して血液検査してみたところ、加齢のための腎不全とのことでした。

帰宅してから急速に具合が悪くなり、看病も効果がなく二日後そのまま…という感じでした。

文鳥の両親が育てた子だそうで人間の腕には何とか乗れるものの手乗りではなく、人とは独特の距離のある子でしたが、家にきて割とすぐに心を開いてくれ、放鳥時には手には乗れないもののそばまできて顔の毛づくろいをしてくれたり、手のひらは大の苦手でしたが顔や腕には寄り添ってきてくれたり、荒鳥ながらとても人懐こい印象のかわいいかわいい娘でした。

娘のうめさんとはお顔や体格がそっくりで、一緒にいると見分けられないくらいでした(みなみさんのほうが気が強くてきゃるきゃるしてるのでわかるのですが)

食いしん坊で、なにより食べるのがだいすきな子でした。

これから出回る梨や季節の果物や、美味しい野草の種など、もっともっと美味しいものをたくさん食べさせてあげたかったです。

あんなに食べるのが好きだったのに、腎不全を発症してからは鳥用おかゆさんも、水すら受け付けられなくなり、荒鳥ゆえに手のひらは嫌いだったのでだっこすることもできず、そばに寄り添うきんたさんと共にただただ彼女が弱っていくのを見守るしかない状況でした。経口でいやがるのをつかまえて頂いてきたお薬も飲ませたのですが、効果があったかどうか。

腎臓の病は、ほんとうにギリギリまで症状がでてこないそうで、出た時はもう手遅れな事が多いそうです。本当に恐ろしいです。

一週間くらい前から換羽がはじまっていたので、換羽の常としてぼさぼさして眠そうだったので不調を見逃したところもあるのでは…と後悔しています。せめて手乗りだったら、手のひらに乗ってくれた時に体重減少にもうちょっとでも早く気づけたのでは…と思うのですが。

手のひらが苦手な子だったので、迷ったのですが最期のときはてのひらではなく、器にいれて止まり木のきんたさんのそばに寝かせました。パートナーが弱っている時って、若い文鳥さんだと怖がって近寄らないか、気が動転して攻撃まですることもあるのですが、きんたさんはそっと毛づくろいしながらずっと寄り添っていてくれました。

二羽とも半荒鳥さんなので、あまり近すぎると二羽がリラックスして過ごせないかなと、きんたさんに「何かあったら声をかけてね」と頼み、カゴからほんの少し、1メートルくらい離れたところからずっとみていたのですが、離れて5分後くらいに、きんたさんがこちらをみてさかんに呼び鳴きをするので近付いてみると、静かにみなみさんは息を引き取っていました。(きんたさんは最後、ちゃんと人間を呼んでくれたんです)

どこかほっとしたような、微笑んでいるような、とてもおだやかなお顔をしていました。

色々と看病上の心残りはあるのですが、腎不全の最後は体に毒素がまわってとても痛みがあるそうで、あれだけだいすきだったきんたさんに看取られての旅立ち、それは彼女にとっては救いであったかもしれないです。

今は実家の庭、ふうたさんの隣で静かに眠っています。

文鳥さんを見送るときはどんなに心を尽くしても、必ずどこか悔いが残るものなのですが、今回は荒鳥さんゆえにできなかったことが多くて特につらい感じでした。せめても彼女からのこの学びを忘れず、今後はもっと文鳥さんの腎不全についても学びたいと思っています。

メモまんがなどでみなみさんを可愛がってくださった皆様、どうもありがとうございました。
残されたきんたさん(9歳)が寂しくないよう、これからも気を付けていきたいと思います。